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済生会京都府病院 脳神経外科 伊林 範裕
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脳卒中は脳の血管がつまったり、破れたりして脳の細胞が死んでしまう病気です。癌、心臓病と並んで日本では三大死亡原因に挙げられるように、生命に関わることも多く、助かっても半身麻痺や言語障害などの後遺症が残ってしまうことがあります。代表的な病気には脳出血、脳梗塞、くも膜下出血があります。高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙、肥満などの危険因子がある人は要注意です。脳卒中にかかると手術や内科的治療などの急性期治療が行われますが、同時に早朝からリハビリが開始されます。失われた神経機能を回復するために麻痺した手足を動かして筋肉の萎縮や関節の拘縮を予防してゆきます。病状が落ち着くにしたがって、座位、立位を保てるよう徐々に日常生活に復帰できる訓練を進めてゆきます。急性期治療が終了するとその機能の程度に応じてリハビリ専門病院(回復期リハビリ病棟など)にてリハビリ治療を続けることになります。慢性期に入った患者さんはその機能を維持するため、定期的通院などによりリハビリを行ってきたわけです。ところが今年4月から保険診療報酬改定に伴い、リハビリ診療に算定上限日数設けられました。つまり脳血管疾患では発症から180日を過ぎると保険診療では続けられなくなりました。これにより10月以降、病院でリハビリを受けられなくなった患者さんが増えており、保団連の調査では全国45都道府県で、1万7487名との集計を発表しています。市民団体「リハビリ診療報酬改定を考える会」が日数制限撤回を求め、44万人の署名を集め、この6月厚生労働省へ提出しましたが、同省は機能維持のためのリハビリは介護保険でという方針を続けています。同団体代表である多田富雄氏の「リハビリは単なる機能回復ではない。社会復帰を含めた、人間の尊厳の回復である」という言葉に厚労省はどのような方針を示すか、注視してゆかねばなりません。
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(ミニミニおとくに平成19年1月より)
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